失敗しないための特別支援教育の極意 19

ご覧いただきありがとうございます。

このブログの内容

 小学校の通常学校で行う発達障害がある子・周りの子も輝く特別支援教育

あなたが得られること

 ①実例別の行動の原因と対応法

 ②周りの子からも不満が出ない指導法

 ③深刻な二次障害への対応策

 ※この記事は単独ではなく、今までの記事、これから連載される記事と関連づけられています。

信頼性

 私は、小学校教諭を定年退職しました。

 その後も再任用、講師としてフルタイムで継続して勤務しています。

 学級担任、少人数指導、特別支援学級担任を経験させていただきました。

 現在も、特別支援学級担任として勤務しています。

 そこでの実践を生かし、知見したことに基づいて吟味した情報を発信しています。

さっそく、前回の続きを見ていきましょう。

今回は、19回目になります。

過去のブログを合わせて見ていただきますと、より理解が深まります。

コロナウイルス後の未来のコンセプト。 - 子供点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

実例11 ☆☆☆  運動会の参加が難しい  ☆☆☆ (特性:広汎性発達障害)

【なぜそうなるのか?】

●ボディーイメージがつかめない

  ダンスなどの運動の苦手な子は、ボディーイメージがつかめていない可能性があります。

  ボディーイメージとは、自分の身体の大きさや動きを把握することによってできる、自分の身体のイメージ像のことです。

  例えば、音楽や指示にあわせて、素早く体を動かすことができなかったり、縄跳びでジャンプするタイミングが分からず、すぐにひっかかってしまったりします。

  そんな子を見て、周りの子どもたちが、からかったりすることも起こってきます。

  また、発達障害がある子のなかには、疲れやすい子、筋力が弱い子、同じ姿勢を保つことが困難な子もいますので、運動会や体育でどう参加させていくかが重要です。

【個別の対応策】

●個別の到達目標を設定する

  その子でもできそうな目標を設定し、スモールステップで、自信を失わせないで取り組ませるようにしましょう。

  例えば、マット運動で、いきなり前転から始めるのではなく、まずは、マットの上を、ごろごろと転がる運動から始めたり、縄跳びで、まずは片手で回すことから始めたりするなどです。

●ボディーイメージをつくるための活動

    ボディーイメージをつくるのに、有効な活動をいくつか紹介します。

   ①机やハードルの下など狭い所を通り抜ける

   ②転がってくるボールをバットやラケットなどで、打つ

   ③台の上から目標のラインに飛び降りる

   ④ボール送りリレー、旗揚げ

【学級全体への対応策】

●位置関係を分かりやすくする

  ダンスなどでは、隊列を組んだ移動が多くなり、位置関係をなかなか覚えられない子が出てきます。

  視覚的な支援が有効です。

  数色のカラーコーン(コーンの上から色紙を貼るなどしてもよい)や余っている椅子などを用意し、各移動先に配置したり、番号をつけたりするなど、視覚的に分かるように工夫します。

  また、一緒に移動する子を決めておき、移動の時に、声をかけてもらったり、前後ではさんだりするなど、周りの子にフォローをお願いするのもいいでしょう。

●勝敗を受け入れられるようにする

  発達障害がある子のなかには、こだわりが強いという特性ゆえに、1位になれなかったことや負けたことを、極端に嫌がる子がいます。

  周りの子からは、「みんな我慢しているのに」と、わがままな子と思われてしまいがちです。

  普段から、多数決で少数派になっても結果を受け入れさせる、「競争は、勝つ人もいれば負ける人もいる」など事前に心の準備をさせておくことが、大切です。

今回は、以上です。

 最後までご覧いただきありがとうございました。

 いいね!していただけると、記事を書くときのモチベーションが上がるのでありがたいです。

 このブログの内容は、月森久江先生の本を参考文献としております。

 月森久江先生の講演を聞いたことがあり、私の実践とつながることが多々ありました。

 よろしければご覧ください。

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 可能な限り、お応えしていきたいです。

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失敗しないための特別支援教育の極意 18

地球上の自然エネルギーとライフスタイルの人々 - 子供点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

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ママと赤ちゃんのグループ。 - 子供点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

実例10 ☆☆☆  学芸会の練習がうまくいかない  ☆☆☆ (特性:広汎性発達障害)

【なぜそうなるのか?】

●周りの子とあわせるのが苦手

  学芸会の劇では、覚えなければならないことがたくさんあります。

  集団での活動が苦手な発達障害がある子にとって、周囲を見ながら動くということは、大変困難なことです。

  また、このような行事の時は、普段の時間割が変更されたり移動が多くなったりと、先生も子どもも慌ただしい毎日を送ることになります。

  それが、発達障害のある子には、過度のストレスになったり、周りの子どもたちも、自分のことに精一杯になってしまったりして、余裕がなくなってしまいます。

  また、周りの子の中には、劇を完成度の高いものにしたいという思いから、発達障害がある子にも、強い口調になることもあります。

【個別の対応策】

●配役を工夫する

  どこまでやらせるかの線引きが、重要です。

   ①繰り返すだけの簡単な短い台詞にする

   ②同じ動きをする子と一緒にさせる

   ③長い台詞は、みんなと一緒に言う

  など、これなら少し頑張ればできる、といった配役の工夫をすることも大切です。

●当日のイメージをもたせる

  前年のビデオを見せるなどして、当日の雰囲気を事前に知らせておくのも重要です。

【学級全体への対応策】

●作品選びが重要

  劇の作品は、話が分かりやすいもの、複雑な動きが少ないものなど、どの子も取り組みやすい作品を選ぶようにしましょう。

  子どもたちが知らない作品を選ぶときは、あらすじが分かるように、絵本の読み聞かせを行うなど、話に興味を持たせるための工夫を設けましょう。

●周りの子の気持ちも配慮する

  周りの子の中には、劇を完成度の高いものにしたいという思いから、発達障害がある子にも、強い口調になる子も出てきます。

  頭ごなしに注意すると、劇をよくしたいと頑張っているその子のやる気を削いでしまいます。

  完成度にこだわる子の気持ちを労いつつも、できない子も頑張っていることを伝え、学級がバラバラにならないように、配慮することが望まれます。

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失敗しないための特別支援教育の極意 17

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 ②周りの子からも不満が出ない指導法

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☆☆☆  清掃や係活動が上手にできない  ☆☆☆  (特性:広汎性発達障害、ADHD)

【なぜ、そうなるのか?】

●曖昧なことが理解できない

  清掃の時間は、どのように進めていくのかといった、段取りが曖昧なことが多く、広汎性発達障害の子には、理解が難しいことがあります。

  みんなで一斉に清掃を行うときに、その場の状況から「ほうきは、人が足りているから、自分は雑巾をやろう」といった臨機応変な態度はとれないため、自分は何をやったらいいか分からなくなってしまうのです。

  「ちゃんと、やって」という言葉も、「ちゃんと」というのが、どういうことなのかがよく分からないのです。

  ですから、係活動と分担名だけでは、自分はなにをやっていいのか分からず、ただボーッとしているか、ウロウロしてしまいます。

  広汎性発達障害がある子は、周りの子と呼吸を合わせて行うような共同作業は、特に苦手ですし、曖昧な指示では、理解できないのです。

【個別の対応策】

●手順を掲示し、友達の真似をさせる

  清掃や給食当番などみんなで分担する作業は、手順と担当を箇条書きしたカードを作成し、常に掲示しておくとよいでしょう。

  また、やり方が分からない子には、モデルとなる子どもの行動を真似させたり、先生が見本を見せたりするとよいでしょう。

  「○さんのやり方を見てごらん、ゴミを真ん中に集めているよ」など、適切な行動をしている子を見つけて、具体的なやり方を示すと、理解できるようになります。

●簡単な仕事から任せる

  給食当番の中でも、目分量で均等に分けなければならないスープの係などの作業は、量の比較ができないので、発達障害がある子には、こなしきれない場合があります。

  まずは、その子ができそうな一つずつ配分するような仕事から任せてみましょう。

  しかし、いつまでも簡単な仕事ばかりを任せていると、周りの子どもたちが不公平感を抱いてしまいますので、簡単な仕事ができるようになったら、徐々に、別の仕事も任せていくことが、大切です。

【学級全体への対応策】

●周りの子の不公平感をなくす

   発達障害がある子だけが、いつも簡単な仕事しかしなかったり、さぼっていても、大目に見られたりすれば、周りの子から、不満の声が上がってきます。

   どの子にも丁寧に個別対応する姿勢が大切です。

   仕事をさぼっている子にはどの子にも注意する、良い行動をしたら、どの子にもほめるなど、先生のぶれない態度が、子どもたちとの信頼関係を深めていきます。

●清掃用具入れを工夫する

  清掃用具入れなど、学級のみんなが使う物を置く場所は、整理整頓がしやすいように、工夫をしておくことが大切です。

  ほうきやちりとりなどは、かけておく場所を決めて、使ったら必ず同じ場所に戻すようにしましょう。

  清掃をすることと、整理整頓とは、何の関係があるのかと思うかもしれませんが、こうした教室のちょっとした乱れが、当番活動や全体の乱れへと繋がるからです。

Desk, Stationery, Pens, Rulers, Sharpener, Pencils

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失敗しないための特別支援教育の極意 16

グループ e チームのファンの南アフリカワールドカップ 2010 - 子供点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

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 ①実例別の行動の原因と対応法

 ②周りの子からも不満が出ない指導法

 ③深刻な二次障害への対応策

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☆☆☆  約束や物を忘れてしまう  ☆☆☆  (特性:LD、ADHD)

【なぜそうなるのか?】

 ●記憶力の弱さがある

    発達障害がある子は、短期的に情報を記憶しておくワーキングメモリーの容量が小さ

   いと言われています。

    そのため、本人も先生の言うことを、一生懸命覚えておいて、実行に移そうとしますが、後から新しい情報が入ると、容量オーバーのために、前の記憶を消して新しい情報を入 れてしまうのです。

    このような記憶の弱さは、教科書や持ち物を忘れたり、宿題や提出物の期限を忘れた

   り、保護者への伝言や通知を忘れたりと、日常的に起こります。

【個別の対応策】

 ●箇条書きで指示する

    一つ一つ確認しながら箇条書きで指示し、それをメモする練習をさせていきます。

    『例:帰りの会での連絡事項』

      ①時間割ー1生活 2国語 3図工 4図工 5算数

      ②持ち物ークレヨン

      ③宿題ー漢字プリント ○ページ

      ④手紙ー学級通信

    これを毎日、連絡帳に記入する習慣をつけさせることが大切です。

    また、このような箇条書きでの指示の仕方は、どの子にも分かりやすい指示になりま

   す。

 ●家庭と連携して確認する

    学校で、連絡帳をきちんと書かせても、家に帰って見返さなければ、結局、忘れ物は無くなりません。

    保護者の方には、家庭でも連絡帳の内容を確認してもらうようお願いし、学校と家庭と両方で確認をするようにしましょう。

【学級全体への対応策】

 ●忘れたときのルールを決めておく

    忘れ物をした場合は、どうしたらいいのか、学級でルールをきちんと決めておくといいでしょう。

    ①鉛筆などの学用品は、予備の置き場所を用意する。

    ②教科書などは、友達に「一緒に見せて」と許可を取ってから見せてもらう。

    ③ノートを忘れたら、先生に「ノートを忘れました。用紙をください。」と言いに行く。

    など、ルールを決めておけば、学習が中断することがなくなります。

    友達に借りた場合は、きちんとお礼を言うことなどを、指導していくことも、大切なことです。

 ●友達同士で確認させる

    専科の授業のときは、図工室や音楽室など、教室移動をしますので、注意が必要で

   す。

    隣の子や周りの子と、持って行く物をお互いに確認させるなど、友達同士で、確かめあうように指導するのもいいでしょう。

先生が直接確認するのも良いですが、友達同士で確認できるようになると、学級が育っていきます。

Letters, Old Letter, Handwriting, Font, Flower

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失敗しないための特別支援教育の極意 15

bed of red and pink poppies

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 ②周りの子からも不満が出ない指導法

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Read, Education, Well Read, Book, Doll, Study, Alphabet

☆☆☆  順番やルールを守れない  ☆☆☆  (特性:ADHD)

【なぜそうなるのか?】

 ●ルールをすぐに忘れてしまう

   発達障害のある子のなかには、最初に決めたルールをきちんと理解していなかったり、自分の都合の良いように解釈したり、一度理解したことを忘れてしまったりする場合があります。

   それは、状況を見て適切な判断をする力が弱いために起こるもので、わざとやっていることではありません。

       また、発達障害がある子のなかには、自分の思い通りにならないと、我慢ができずに大声でわめき散らしたり、ものを投げたりして、激しく反発する子もいます。

   途中で自分が悪いと気がついても、感情が高まっているため収集がつかず、切り替えができなくなってしまいます。

【個別の対応策】

●あいまいな指示はしない

    「列に割り込んではいけません。」などといった、曖昧な注意の仕方では伝わりません。

    「列の一番後ろに並びなさい。」と、具体的な例を示して、ルールをきちんと守らせるように徹底しましょう。

    また、その子の感情が高ぶっているときに相手の気持ちを説明してみても聞き入れられません。

    

●具体的な場面を想定して教える

    ・遊びの輪に入りたいときには、「入ってもいい?」と声をかける。

    ・友達に誘われてもやりたくないときには、「それは、今はやりたくない。ごめんね。」と言って断る。

     など、具体的な場面をあげて、適切な行動を教えてあげましょう。

【学級全体への対応策】

●学級の結束力を高める

     どの子も成長の途中であり、助け合うことの大切さを普段から意識的に教えていきます。

     学級目標には

       ①みんなで

       ②協力

       ③助け合う

       ④思いやり

     といった言葉を入れましょう。

     掲示して、子どもたちに常にその目標を意識させます。 

     仲間はずれのような場面があったときには、「学級の目標は、何でしたか?」と確認させるようにしましょう。

    

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失敗しない特別支援の極意 14

Work space comfortable, Modern workplace.

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office supplies

☆☆☆  会話が一方的になってしまう  ☆☆☆ (特性:広汎性発達障害)

  相手の気持ちを考えずに、自分のことばかりを一方的に話す子がいます。

【なぜそうなるのか?】

●他人とのコミュニケーションが苦手

   広汎性発達障害の子のなかには、特定なことについて、突出している子がいます。

   そのような子は、自分の興味のある話になると止まらず、「相手の気持ちを無視している」とうよりも、「相手の存在を感じられない」といった具合になってしまいます。

   こういった子は、周囲の状況を捉える視野が非常に狭いため、自分の言いたいことだけを話すことになります。

   相手の表情を読んだり、その場の状況を読んだりするのが苦手なため、コミュニケーションが難しいわけです。

   また、声のトーンや抑揚による言葉のニュアンスの違いを理解するのも難しいです。

   例えば「そうですか」と言った場合、声のトーンによって、驚きの「そうですか!」疑問の「そうですか?」、納得の「そうですか~」を表しますが、広汎性発達障害の子は、字義通りの意味で理解してしまいます。

   「今のそうですか?は、疑問を表しているんだよ」ときちんと説明してあげないと分からないのです。

【個別の対応策】

●相手の感情を理解する練習をさせる

  広汎性発達障害の子は、相手の表情を読むといった、言葉に依らない非言語のコミュニケーションを理解することが、とても難しいです。

  喜怒哀楽、いろいろな表情を描いたイラストカードなどを用意し、相手の感情を読む練習を地道にさせrことが、効果的です。

●会話のルールを教える

   話に勝手に割り込んでしまう子には、「今、話をしてもいいですか」と相手に許可を求めるといった、会話のルールを教えていくことが大切です。

   ①相手の目を見て話す(距離感を適切にする)

   ②順番に話す

   ③分からなかったら、質問する

   ④相手の話をさえぎらない

など、あたりまえと思うことでも、一つ一つ丁寧に教えていきます。

【学級全体への対応策】

●教師が間をとりもつ

   相手の気持ちや場の状況が読めない子は、周りの子から、「ちょっと変わった子」と思われがちで、いじめの対象になりやすい傾向あります。

   はじめのうちは、教師が間に入って、発達障害がある子と周りの子どもたちをとりもち、両者の気持ちを代弁して、伝えてあげるといいでしょう。

●居心地のいい学級をつくる

   学級全体に信頼関係が生まれると、どの子も安心して、過ごせるようになります。

   ゲーム的な活動を取り入れたり、帰りの会などで、友達の良いところを言い合う機会を設けたり、学級が温かい雰囲気になるような仕掛けをつくっていくことが、大切です。

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失敗しない特別支援の極意 13

Book On A White Wooden Table

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 ②周りの子からも不満が出ない指導法

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☆☆☆  計算でつまずく  ☆☆☆  (特性:LD)

【なぜ、そうなるのか?】

●計算に必要な概念が身についていない

  計算ができると言うことは、以下のスキルを習得していることが基本になります。

   ①大小の比較ができる

   ②数の概念が身についている

   ③10の合成と分解ができる

   ④音を聞いて数をひろえる

   ⑤量的に数を認知できる

   ⑥数直線を頭の中に描ける

  これらを総合して理解していないと、計算に困難が生じてくるので、計算が苦手な子への指導は、上記を参考に、子どもが、一体どこでつまずいているのかを明らかにすることが重要です。

  また、短期記憶が弱く、繰り上がりや繰り下がりの数を頭の中に留めておくことができないと、繰り上がりや繰り下がりのある計算に、つまずいてしまうのです。

  さらに、「視機能」に問題があるため、位をそろえて書くのが難しかったり、書く場所を間違えたり、正しく計算ができません。

  また、ADHDの子は計算の処理速度は速いですが、不注意によるミスが多いです。

  すらすらと問題を解き一見正しく計算しているように見えますが、見直しをしていないため、ケアレスミスが多いのです。

【個別の対応策】

●数を可視化する

   数の概念が身についていない子には、おはじきやタイルなどを用いて、数を目で見て分かるようにすることが効果的です。

   「1の位のタイルを10個上に積み上げると、10の位になる」といったように、視覚的に示すと理解がスムーズになります。

   また、頭の中に数直線を描くのが難しい子の場合には、「数の物差し」を作成して、机の上に置きながら、計算問題に取り組ませるとよいでしょう。

●ます目を用意する

   位をそろえて書くのが難しい子には、ます目の書かれたプリントやノートが興亜的です。

   始めのうちは、大きなます目を用意するとよいでしょう。

   また、繰り上がり、繰り下がりのある計算でつまずく子には、繰り上がり、繰り下がりの数を書く場所を決めてあげるといいです。

   繰り上がり、繰り下がりの数を書く場所があるだけで、計算間違いが、格段に軽減します。

【学級全体への対応策】

●多様な問題を用意する

   計算が苦手な子のために、問題数を減らしたり、逆に、計算が得意な子のために、難しい問題をつくったりするなどさまざまなレベルとプリントを用意しましょう。

   計算問題を解くのが速い子が、手持ち無沙汰にならないように配慮することも必要です。

●学び合いの授業を取り入れる

   計算が苦手な子のために、得意な子が解き方を教えてあげるなど子どもたち同士で学び合う授業をつくることも大切です。

   子どもたち同士で学び合っていくうちに、友達関係も深まります。

   学級の関係も温かくなっていきます。

Stack of books with Magnolia flower on white table

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失敗しない特別支援の極意 12

Sign special education written in a notepad on a table.

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Mockup of white clipboard with blank paper

☆☆☆  読みや漢字が苦手  ☆☆☆(特性LD)

【なぜ、そうなるのか?】

●文の意味が、きちんとつかめていない可能性

  句読点があっても、区切って読むことができなかったり、読み方がしどろもどろで、読む速さも遅くなってしまったりする子がいます。

  そのため、どこまで読んだか分からなくなってしまいます。

●「視機能」に問題

  両目で見る機能がうまく調節できないことが原因の場合もあります。

  黒板などの遠くをみる視力よりも手元の教科書やノートなど、近くを見る視力の方が弱いことがあります。

【個別の対応】

●読みが苦手な子への支援

  以下の方法が効果的です。

   ①教科書(文字)を拡大する。

     本人の読みやすい拡大率にする。

   ②定規などを使って、一行ずつ読ませる

   ③読めない漢字にルビを振る

   ④句読点に色を付ける

   ⑤文節事にスラッシュ(/)を入れる

   ⑥内容をイメージできる絵や図を示す

  

   また、本人が最初にその文章を読んだときに、読めなかった箇所については、印を付けさせることが大切です。

   印を付けさせ、注意を促すことが、効果的です。

●語彙の量を増やしていく

  読みの苦手な子は、読書を嫌う傾向にあります。

  図書館でも、漫画や絵本と言った文字数の少ない本ばかりを選びます。

  それでは語彙の量が増えていきませんので、「読み聞かせ」などをして、語彙の量を増やすことが、苦手克服につながります。

  「読み聞かせ」は、家庭にも協力してもらって行うと、さらに効果的です。

【学級全体への対応策】

●平等に読ませる必要は無い

   文章を読むことへのストレスを与えないように、読ませる量を工夫しましょう。

   学級の児童それぞれの状態に合わせて、分量を調整しましょう。

   得意・不得意を例にして説明すれば、児童も不満に思いません。

●創作漢字で漢字が好きになる

   読みの苦手な子は、漢字を覚えて書くことも苦手な傾向にあります。

   そんな場合、架空の新たな漢字をつくらせる「創作漢字」の活動がおすすめです。

   例えば、「さんずい」と「麦」で「麦茶」のように考えます。

   このような漢字に興味を持たせる活動を、授業の中に取り入れてください。

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失敗しない特別支援の極意 11

red apple fruit on four pyle books

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 ②周りの子からも不満が出ない指導法

 ③深刻な二次障害への対応策

 ※この記事単独ではなく、今までの記事、これから連載される記事をご覧ください。

信頼性

 私は、小学校教諭を定年退職しました。

 その後も再任用、講師として継続して勤務しています。

 学級担任、少人数指導、特別支援学級担任を経験させていただきました。

 現在も、特別支援学級担任として勤務しています。

 そこでの実践を生かし、知見したことに基づいて吟味した情報を発信しています。

【発達障害がある子の支援と学級全体への指導】

~離席や教室を飛び出してしまう~ 特性:ADHD

☆なぜそうなるのか?

  離席や飛び出しの理由は、それぞれ

   授業が分からない(つまらない)ため、

   じっとしていられなかったり、

   外で何か音がして、それに興味が移ってしまったりと、

   さまざまです。

   また、単に先生の関心をひきたいために、わざと目立つ行動をする場合もあります。

  そのため、その子がどんなときにじっとしていられなくなるのか、飛び出してしまうのかを、きちんと観察して記録を取っておくことが大切です。

  離席や飛び出しの理由が分かれば、その後の対応策も、見えてきます。

☆個別の対応策

●課題の量とレベルを工夫する

  集中が続かない子は、1枚のプリントにたくさん問題が書いてあると、途中で投げ出してしまいます。

 1枚のプリントの問題数を少なくする、レベルの違う問題をいくつか用意するなど、その子が集中を維持していられる分量とレベルの課題を、与えるようにしましょう。

●授業を区切って構成する

  10~15分ぐらいの時間なら、授業に集中して参加できる場合もあります。

  授業をいくつかの活動に区切って、集中が途切れないようにするのも工夫の一つです。

  また、活動のなかに、その子の好きな課題を必ず一つは取り入れるようにすると、さらに効果的です。

    例  漢字のテスト(10分間)→音読(10分間)→…

☆学級全体への対応策

●周りの子を放っておかない

  感情の高ぶりが原因の場合は、無理に席に着かせたり、教室に戻るように抑えつけたりしても、かえって感情が高まってしまい、うまくいきません。

  無理やり制止するよりも、「先生に許可を得てから出る」、「行き先を告げて出る」など、ある程度ルールを決めて許容し、教室に戻ってきたら、ほめてあげましょう。

  ここで絶対に避けたいのは、周りの子どもたちに何の指示をすることもなく、子どもを追いかけて、先生も教室から出て行ってしまうことです。

 指示を出しつつも、隣のクラスの先生に見てもらうようにお願いするなど、周りの子どもたちへの配慮も必要です。

 また、「あの子は、特別だから」と離席や飛び出しを安易に黙認するような態度もよくありません。

 発達障害がある子には、最低限のルールは守るように指導し、周りの子どもたちには、その子もできる範囲で努力していることを告げ、学級全体で、温かく見守る雰囲気を作っていくことが、重要です。

 

今回は、以上です。

 最後までご覧いただきありがとうございました。                   

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 このブログの内容は、月森久江先生の本を参考文献としております。

 月森久江先生の講演を聞いたことがあり、私の実践とつながることが多々ありました。

 よろしければご覧ください。

失敗しないための特別支援の極意 10

春の遊歩道に飛び乗る子どもたちのイラストです。 - 子供点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

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 小学校の通常学校で行う発達障害がある子・周りの子も輝く特別支援教育

あなたが得られること

 ①実例別の行動の原因と対応法

 ②周りの子からも不満が出ない指導法

 ③深刻な二次障害への対応策

 ※この記事単独ではなく、今までの記事、これから連載される記事をご覧ください。

信頼性

 私は、小学校教諭を定年退職しました。

 その後も再任用、講師として継続して勤務しています。

 学級担任、少人数指導、特別支援学級担任を経験させていただきました。

 現在も、特別支援学級担任として勤務しています。

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~発達障害がある子の支援と学級全体への指導~

【勝手にしゃべり出す】特性:ADHD

 なぜ、そうなるのか?

  ADHDの子は、気分が高まってしまうと、自分では感情を押さえられなくなってしまいます。

  人は何か物事を思い立ったとき、実際に実行へ移す前に、ブレーキを掛け、「他によい方 法はないだろうか」、「今は話してよい時間かな」などと頭の中で検討してから実行に移します。

 しかし、ADHDの子はこのブレーキ機能が弱く、思ったことを頭の中に止めておくことができないため、思いつくとすぐに行動に移してしまうのです。

 また、聞いたり、見たりしたことを短期的に記憶することも弱いため、何か約束事をして、「うん、分かった!」と言っても、その記憶を頭の中に留めておくことが困難なため、同じ失敗を繰り返してしまうのです。

◎個別の対応

 ①注意は低い声で

   ADHDがある子は、大きな声や高い音を過度に嫌います。

   注意をしなければいけないときは、「落ち着いた声で、短く」言うことが効果的です。

 ②適切な行動をその都度教える

   自分の行動をコントロールさせるには、その都度、丁寧に正しい行動を教えていく必要があります。

   そのときに、ながながと叱責を繰り返しても効果はありません。

   

◎学級全体への対応策

 ①発言のルールを決めておく

   学年の始めに、学級全体で発言のルールを決めておくとよいでしょう。

   子どもが不適切な行動をとってしまっても、「学級の発言ルールは、何でしたか?」と、その都度確認すればいいわけです。

   また、学級のルールは、常に確認できるように、掲示しておきましょう。

 ②注意をするのは先生だけ

   同年齢の友達に、何度も注意され続けたら、その子は、どういう気持ちになるでしょう。

   注意してくれた子をねぎらいつつも、注意は先生の役目だと言うことを伝えていきましょう。

Kaboompics - A big bunch of wine glasses hanging from a holder

今回は、以上です。

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